2013-05-04から1日間の記事一覧

Scene10 01:50〜 2/4-!

しばらくメールをいじっていた。 でも、どこにも送信できない。圏外だから当然だ。 さすがにもう諦めよう、そう決意した時だった。 手の中の、スマートフォンが震えた。 錯覚だ、と思った。電波も届かないところに、私はいるのだから。でも理性とは反対に、…

Scene10 01:50〜 2/4-B

しばらくメールをいじっていた。 でも、どこにも送信できない。圏外だから当然だ。 さすがにもう諦めよう、そう決意した時だった。 手の中の、スマートフォンが震えた。 錯覚だ、と思った。電波も届かないところに、私はいるのだから。でも理性とは反対に、…

Scene10 01:50〜 2/4-????

しばらくメールをいじっていた。 でも、どこにも送信できない。圏外だから当然だ。 さすがにもう諦めよう、そう決意した時だった。 手の中の、スマートフォンが震えた。 錯覚だ、と思った。電波も届かないところに、私はいるのだから。でも理性とは反対に、…

Scene10 01:50〜 2/4-D

しばらくメールをいじっていた。 でも、どこにも送信できない。圏外だから当然だ。 さすがにもう諦めよう、そう決意した時だった。 手の中の、スマートフォンが震えた。 錯覚だ、と思った。電波も届かないところに、私はいるのだから。でも理性とは反対に、…

Scene10 01:50〜 2/4-???

しばらくメールをいじっていた。 でも、どこにも送信できない。圏外だから当然だ。 さすがにもう諦めよう、そう決意した時だった。 手の中の、スマートフォンが震えた。 錯覚だ、と思った。電波も届かないところに、私はいるのだから。でも理性とは反対に、…

Chips - no.16「書店」

Rule chips 主に書籍や雑誌を扱う店。 本が好きな人間にとって、日常的に立ち寄る場所のひとつ。妙に安らげる。 とはいえ、書店も店舗ごとに様々な特徴を持つ。 たとえば営業時間ひとつをとっても、それぞれ少しずつ違っている。 例を挙げよう。 三省堂書店 …

Scene32 13:00〜 2/2-A

ポケットの中で、何かが震えたような気がした。 でもそれは気のせいだ。スマートフォンはもう、バッテリーがないのだから。 きっと、恐怖に身震いしただけだ。 ああ、私は。 ――助けて。 きっとこの街に戻ってきて、ゆっくりとした長い走馬灯をみていたのだ。…

Scene32 13:00〜 1/2

前方に白い高架が見える。 その上を、音を立てて電車が走った。一つ右隣の広い通りには丹波口駅がある。 私はもうすぐ電車に乗り込み、ペンダントを捜しに行く。 でも、その前に、深呼吸をしたかった。 あの公園で思い切り息を吸い込めば、全身が生き返るよ…

Scene30 12:50〜

疲れていた。とても。 モップの抱き心地を思い出す。ふわふわの見た目に反して、意外にごわついた感触。 隣には黒崎くんがいる。彼のぶっきらぼうな表情。でも、よく見ると口元が、僅かに微笑んでいる。 私は、どうすればいいんだろう? 私は、どうなるんだ…

Scene27 11:45〜 4/4

公民館の脇には自動販売機と、青いベンチと、公衆電話が並んでいた。公衆電話の前で、ポケットのメモを開いた。 「なにもわかりませんでした」 女性警官に告げる。 電話の向こうで、彼女は笑う。 「律儀な子って、好きよ」 「じゃあ――」 電話を切ろうと思っ…

Scene27 11:45〜 3/4

濃密な記憶の中に、私はいた。 あの半年間がこれまでの人生の大半だったように思った。 こんな時なのに、ぼんやりとジオラマを眺める。 ――どうして。 ふいに、怒りが湧いてきた。 ――どうしてこれの写真が、トレインマンに届くの? 嫌だ。あの半年間だけは、…

Scene27 11:45〜 2/4

彼はどこか誇らしげに、そのジオラマを眺めていた。 私たちは2人で、建物を指さして。 ――オレ、その本屋よく行くよ。立ち読みばっかだけどさ。 ――あ。あっちの雑貨屋さんで、可愛い消しゴム見つけたんだよ。 本当はもうお互いが知っていることを、ひとつず…

Scene27 11:45〜 1/4

公民館に近づくと、あの頃の記憶がよみがえった。 思い出は匂いに似ていた。ある点から浸み込んで、いつの間にか意識を満たす。――ここには、かつて彼と訪れたことがある。 だから私は公民館を目指したのだ、と気づいた。 あの女性警官に頼まれたというのもあ…

Scene25 11:00〜 3/3

さすがに、マンションを出る瞬間は緊張した。 物音を立てないようにゆっくり歩き、辺りを見回す。あのキャップ帽も、ベレットも目につかない。 でも不安だ。背の低い建物ばかりの街並みを、足早に進む。 ここが京都だということは、あの女性警官がタクシード…

Scene25 11:00〜 2/3

アルバイトの帰り道に誘拐された私には、まともな荷物もない。 玄関に向かい、靴を履く。 「あの」 後からついてきた女性警官に声をかける。 「ありがとうございました。それに、ごちそうさまです」 彼女はふっと笑う。 「変な子。私も、トレインマンよ」 も…

Scene25 11:00〜 1/3

擦りガラスのはめ込まれたドア越しに、女性警官のシルエットが見えた。 彼女は携帯電話で、誰かと話をしている。 私はトーストに噛みついて、ほうれん草を口に運んだ。 それからポケットの中の、スマートフォンを取り出す。あの、パスワードを教えてくれたメ…

Scene23 10:30〜 5/5

しばらく、彼女の話に圧倒されていた。 でも、やがて疑問がわき上がる。 まただ。「どうして」。でも気になった。 「どうして、こんな話を、私にするんですか?」 必要ない。むしろ彼女には不利なはずだ。 きっと私は、これから警察へ行って。 今、聞いた話…

Scene23 10:30〜 4/5

柔らかなスクランブルエッグの、程よい塩分が美味い。 「私たちの仕事は、つまり新聞の一面を差し替えることなのよ」 と女性警官が言った。 「どうして、そんなことしなきゃいけないんですか?」 「世の中の仕事はみんな同じよ、それを望んでいる人がいるか…

Scene23 10:30〜 3/5

よく眠れた、わけがない。 全身が気だるい。まったく疲れが抜けた気がしなかった。 私は女性警官についてリビングに出た。 テーブルの上には朝食が並んでいる。 トーストに、スクランブルエッグ。ほうれん草とトマトに少しだけシーチキンが混じったサラダ。 …

Scene23 10:30〜 2/5

彼のことばかり考えていたせいだろうか。 目を覚ましてもしばらく、記憶が繋がらなかった。 ここは? 知らないベッドの上にいる。 ――いや、知っている。 ぼやけた記憶が、ゆっくり輪郭を取り戻す。 昨夜、あのマンションの一室で、地味なスーツに着替えた女…

Scene23 10:30〜 1/5

黒崎くん。 彼の名前を呟いて、目を覚ます。 ぼやけた視界で考えた。 今、彼はどこにいるのだろう? 何をしているんだろう? どうして私は、彼のことを、何も知らないのだろう? 高校の2年生まで、私たちはずっと手紙のやり取りをしていた。 手紙でも彼は、…

Scene22 ??:??〜

夢を見ていた。 あの公園。 モップが足元にじゃれてくる。 黒崎くんは笑っている。 約束が叶って、私たちは毎日、並んで公園を歩く。 暖かい夢だ。光に満ちた夢だ。 でも、何か違和感があった。 ――ああ、そうだ。 彼があのペンダントをしていない。 そのこと…

ホームページ(3日目)

このブログは、インターネット企画「3D小説」のために用意されたものです。 当「3D小説」はグループSNEの公式twitterアカウント上で、企画責任者である「少年ロケット」が開催いたしました。 この企画は5月5日に、無事、「 Bad end 」の修正を終え…